教員の業務の中で学級担任というのは、とてもやりがいのある仕事です。
一方で、負担が大きい仕事であることも確かです。
学校の先生は真面目で責任感が強い人が多いので、
自分が全部やらなくちゃ…。
真面目な人ほどこのように思い詰めてしまいます。
もちろんなにもやらないよりはマシなのですが、思い詰めすぎてパフォーマンスが落ちてしまったら意味がありません。
私も学級担任は大変だと思っていますが「じゃあ担任やらないの?」と聞かれたら、生徒と関われる頻度も減ってしまうので、担任の方が好きです。
今回はそんな担任業務を手を抜くことなく効率的にこなすテクニックを紹介します。
たった1つのポイント、それは「生徒ができる仕事はやってもらうこと」です。
生徒に手伝ってもらえることは手伝ってもらいましょう。
以下に具体的な例を紹介します。
- 担任業務が忙しすぎて、他の仕事が手につかない人
- 担任業務を効率的にこなしたい人
掲示物は剥がすな
期限が過ぎた掲示物をずっと貼っておくのは、教室環境的によろしくありません。
次々に新しい掲示物も貼らなくてはいけません。
掲示物を貼るときに関しては担任の先生のこだわりがあるので、お願いするのは難しいかもしれません。
しかし、いらなくなった掲示物を剥がすだけなら簡単です!
期限が過ぎた掲示物を剥がすときは
剥がしておいて~
と言っておけば指示も簡単ですし、生徒はけっこう喜んでやってくれるものです。
おすすめは掃除の時間にお願いすることです。
期限が過ぎた掲示物を剥がして教室環境を整えることも、立派な掃除の1つです。
小学生から高校生まででお願いしていい範疇は変わってくるので、担当する子どもができるレベルでお願いをしましょう。
掲示物に画鋲は使うな
今度は貼るときの話です。
月間の行事予定や図書館だより、保健だよりなど、定期的に発行されるものに対していちいち画鋲を使うのは効率が悪いです。
画鋲を使ってもいいのは、1年間ずっと貼りっぱなしにしておくものだけです。(避難経路図とか)
一時的なものは後ろの黒板にマグネットで貼り、期限が切れたらすぐに剥がしましょう。
掃除当番の仕事に「いらない掲示物を剥がす」役割を作れば、生徒がやってくれますよ。
ちなみに、月間行事予定などの定期的に更新されるものも、以下のテクニックを使えば毎回画鋲を使わずに済みます。
出欠簿の日付を年度始めに書いておく
出欠簿ってこれのことです。
担任の朝はいつもバタバタ。
出欠簿の日付を書く時間さえ惜しいものです。
年間の予定は予定表を見ればわかるので、4月の始業式が始まる前に1年分書いてしまいましょう。
もし不安なら月始めに1ヶ月分だけ、みたいな感じでもいいです。
とにかく、余裕があるときにまとめてできることはした方がいいということです。
机を揃える
生徒が帰ったあとの教室を見渡すと、なんだが机がバラバラ…。
1度気になってしまうと直さずにはいられません。
とはいえ、1人で約40人分の机を揃えるとなると、とんでもない時間がかかります。
そこでおすすめなのが、あらかじめ教室の床に「揃えるための印」をつけておくことです。
詳しくはコチラの記事をご覧ください。
これさえあれば生徒は掃除のときに机を動かしてもきちんと元通りに揃えることができます。
教室の乱れは学級の乱れ!
常に綺麗な教室を目指しましょう。
いらない紙BOXを作る
学校は毎日大量の紙が使用され、同時に廃棄されます。
それは生徒も同じ。
生徒に関しては持って帰ればいいだけの話ですが、下手にゴミ箱に入れられて資源が無駄になるのも少し心が痛いです。
そこで、私は教室に「いらない紙BOX」を置いています。
A4サイズのトレーに「いらない紙」というラミネートを貼っているだけですが!
生徒は必要なくなった紙を捨てるときに、このBOXに入れるだけです。
メリット | デメリット |
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燃えるゴミ箱に捨てなくなるので、ゴミ箱がすぐにいっぱいになることを防ぐ 裏紙が欲しいときにここから探せる チョークの粉を集めるときの紙袋がほしい | 学校と関係ない書類も入れてくることもある(塾のパンフレットなど) |
デメリットに関しては、置く前に使い方をしっかり説明しておきましょう。
他の教室では生徒に配布して余った紙を教卓の中に入れていました。
これだと教卓の中はどんどん汚くなるばかりです。
教室の環境を常にきれいにする面でも、たった1つのトレーを置くだけで明らかに改善されますよ。
ポストを置いて提出物を管理
補習の申込用紙など、生徒から集めるものはたくさんあります。
一度にまとめて生徒が出してくれるのならいいのですが、そういうわけにもいきません。
朝のST前後の忙しいときにバラバラと出されると、後でどこにいったのかわからなくなることもあります。
そんなときは教室にポストを設置して、生徒に自主的に提出してもらうのです。
詳しいことはコチラの記事をご覧ください。
保護者会の日程調整を生徒にさせる
保護者会のとき、事前に生徒に手紙を渡して保護者に日程調整をするようにお願いをしています。
紙を集めた後、一人ひとりの希望を見て、はまらないところはもう一度調整してもらう…
非常に効率が悪いです。
私は教室の後ろに
このような紙を貼り、生徒に
来週の月曜日の朝8時にこの紙を教室の後ろに貼ります。
早いもの勝ちなので、日程が限られている人は早く学校に来て自分の名前を書いてください。
と言います。
候補が少ない場合は早く書きます。
メリット | デメリット |
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後で担任が調整せずに済む 名前が書けた=その時間で決定なので、親にとってもありがたい | 紙を貼る日は早く学校に来ないといけない |
デメリットはありますが、少なくとも私はこのやり方を3年間で合計5回行いました。
一度も苦情は起きていません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
実践できそうなものが1つでもあれば取り入れてみてください。
何事も一人で抱え込まず、頼れるところは頼って仕事ができるようになってください!