こんにちは!ぺぬいです。
「公務員」は社会的にものすごく信頼される職業です。
安定した公務員になることができたら、親からすればこれほど安心なことはないし、年末年始に親戚で集まった際も周りに「すごいね!」と言われます。
ですがそんな安定した公務員から「創業したばかりの無名のスタートアップに転職する」なんてなったら、両親はもちろん、転職するあなた自身も不安でいっぱいでしょう。
私も同じでした。
「公立高校の教員」という安定した仕事に就くことができて、自分自身はもちろん、両親や親戚も喜んでくれました。
しかし、5年間働いたのちに、自分からその仕事を辞めてしまいました。
理由は教師の仕事が嫌になったのではなく、もっと自分自身を成長させたいと思ったからです。
今回は私と同じように「外の世界に飛び出して、もっと自分の力を試すことができる環境に身を置きたい!」と考えている人に向けて、私の実体験を踏まえて公務員から会社員に変わって感じたことをまとめます。
- 元公立高校の教員
- 5年勤めたのち退職
- 半年間無職、人生のどん底を経験
- 東京のベンチャー企業に転職して1年が経過
私もまだまだ成長中ではありますが、少なくとも今も教師を続けている人にとって貴重な情報は提供できると確信しています。
この記事は以下のような人に価値があります。
- もともと教師経験しかなかった人が、転職して何を感じたのか知りたい人
- 教師からの転職は結局した方がいいのかどうか知りたい人
少しでも教育現場以外の世界に興味のある人は、ぜひ最後まで読んでください!
個人の実力が評価されるようになった
教員は基本的に年功序列や職務年数に基づいた評価制度が一般的です。
若手がどれだけ残業して授業力を上げたところで、それが評価されて給料が上がるなんてことはありません。
俗に言う「頑張っても給料には反映されない」というやつです。
お金だけが全てではありませんが、やっぱりモチベーションには大きく関わりますよね。
出した結果や働いた時間に応じて給料が増えるなら頑張れる。
至ってシンプルな考えです。
一方で会社員は短期的な成果や具体的な数字(売上、プロジェクトの進捗など)で評価されることが多く、「数字で見える形の成果」を強く求められることが多いです。
転職してすぐは給料が下がってしまうことがあります(普通はそうだと思います)が、そこからの頑張り次第でいくらでも教員を続けていたときよりも稼ぐことは現実的です。
社員数の少ないベンチャー企業だったら上司や役員が自分の働きぶりを見る機会も多いので、その点は大手よりおすすめです。
関わる人の意識が変わった
「環境は人を変える」というのは本当にその通りだと思いました。
今の職場の人はみんな成長意欲があります。
売上、数字にこだわっています。
学校の場合はそういう「チームで1つのことを成し遂げよう!」という雰囲気は感じられませんでした。
唯一感じることができたのは、高校入試の運営です。
職員全員が1つのプロジェクト(入試のこと)を完遂できるように動くのは、意外と嫌いではなかったです。
会社では社内で協力して1つのプロジェクトを完成させるために動いて、目標の数字を達成しようとします。
目標を達成するために、ときには社内の人間で意見がぶつかることもあります。
そういうぶつかり合いを経てどんどんと考え方が洗練されていき、次第に自分の意識が変わってくることも感じることができました。
やっぱり公務員は安定であるけど、それに甘えている感は否めませんでした。
今思えば、何もしなくても評価は落ちないんだからサボりたくもなりますよね…。
「成長する」ということは現状に甘んじず常に変化することなので、楽なことではありません。
働く時間・休日が変わった
教師は働く時間が規定されていることが多く、定時や週単位の勤務時間が固定されています。
多忙ではあるものの、
- 日中(朝から夕方)に働いている
- 土日祝日は基本休み
- 夏休みや冬休みがある
など、働く時間がある程度予測できます。
先々の予定は立てやすいんじゃないかな?と思っています。
一方で会社員として働くと、プロジェクトの進行状況や業務の必要に応じて働く時間が変動することがあり、フレキシブルな働き方が求められたり、自主的な時間管理が必要になることがあります。
また、成果を出すために時間を惜しまない姿勢が求められることも。
私は今の仕事では
- 朝から働くときもあれば、午後から働くことも(自分で選べる)
- 土日祝日関係なし(休みも自分で選べる)
- いつ休憩するか選べる
みたいな、比較的自由な働き方をしています。
だから休みにしていた日でも、「プロジェクトの期限が迫っていたので休みをずらさないといけない…」なんてこともよくあります。
これに関しては一長一短ですが、私は今の働き方と教員時代の働き方のいいところをとったスタイルになればいいなあ、と思っています。
今の働き方は自由すぎて、逆に不便なことも多いです(この辺のことは別の記事で書きます。)
世間の広さを感じた
「教師は社会を知らない」とよく言われますよね。
「会社員だって自分の働いている会社のことしか知らないだろ!」とも思いますが、少なくとも私個人としては本当に世間知らずでした。
学生の頃から教員になることだけを目標にしていたので、教員以外の他業種のことを気にしたことはありませんでした。
インターンはおろか、履歴書を書いて就職活動さえしていませんでした。
そんな人間が教員を辞めて外の世界に出てみると、初めて知ることばかり…。
それは仕事を変えたということももちろんですが、地元を離れて東京に来たということも大きいです。
やっぱり東京は刺激的な出会いがたくさんある!
過去に戻れるなら「大学時代は東京の大学に通えばよかったなあ」とも思いました。
少し話が逸れましたが、私は教師の仕事の視野の狭さを痛感した1人です。
教師は対外的な付き合いも少ないので、自分の価値観が広がりません。
楽なことではありますが、一方で今振り返ると「つまらないな」とも思ってしまいます。
安定性 vs チャレンジ精神
公務員は職業自体が安定しており、解雇のリスクが低い環境です。
いや、あまりではなく、本当にないです。
その一方で仕事の範囲や役割がある程度固定されているため、挑戦する機会はあまり多くありません。
新しいことに全く挑戦せずに1年間過ごしてしまう、なんてこともあるのではないのでしょうか。
企業では新しいプロジェクトや業務内容に挑戦する機会が頻繁にあり、変化に対して柔軟な対応が求められます。
特にベンチャー企業やスタートアップでは安定性が少ないため、自らリスクを取る姿勢も必要です。
会社のプロジェクトそのものがそもそも無謀で、「え、本当にそれやるの?」ということもしばしば。
やると決まったらもうやるしかないので、ひいひい言いながらやるしかないです。
しかし、それを本気で向き合うことで、結果的に自分自身の成長につながるんですね。
仕事の「やりがい」の感じ方
企業での仕事は自分の成果が売上やプロジェクトの成功に直接結びつくため、ビジネス的な達成感を感じることが多いです。
業績目標や顧客の満足度が大きなやりがいになります。
売上が上がればその分自分の収入も上がります。
一方で教師のときは、「教育」という社会的な貢献にやりがいを感じていたので、仕事のどの部分にやりがいを感じるようになったかが大きく変わりました。
生徒との交流を通じた達成感や社会貢献の意識が強いと感じます。
- 目に見える成長を感じたい人
- 自分の市場価値を確かめたい人
まとめ~キャリアアップしたい人へ~
以上の話を踏まえて「教師から転職したい!」と思った人に1つアドバイスです。
それは、完璧を求めないこと。
あれもこれもと欲張ってもうまくいかないので、まず「want」と「must」に分けることが必要だと思います。
例えば仕事を選ぶ時に、給与や勤務先、定時で帰れるのか、とかどんなキャリアップの道があるのかなど、考えることは多いです。
キャリアアップしたいのか、それともスペシャリストを目指すのかでも選択は変わるでしょう。
加えて子育てもしたいとなると、どうしても仕事よりも家族が優先になるはず。
だったら、その他の要素はある程度譲歩する…と言った具合に、物事の「want」と「must」を考えた方がいいと思います。
採用する立場から見ても「キャリアアップしたいです、でも定時に帰らせてください。無理はしたくありません。休みは全部取得させて欲しいです。給与はこれくらい欲しいです。」では厳しいですよね。
希望を言うだけのスキル・能力を持っていることが前提。
だったら、たくさん希望はあっても一番譲れないものは何かを大事にすること。
それが決まっていれば、あらゆる選択がシンプルになるのではないかと思います。
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